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マイボトルをオフィスから定着させる__総研発 SDGs

マイボトルをオフィスから定着させる__総研発 SDGs

目の前の小さなアクションがもたらす「人と地球の未来」への貢献。わかってはいてもなかなかつづけられないのが多くの人にとってのリアル。FRaUSDGs会員への調査でも一度はやってみたけれど「もうやめた」という声が多かった環境アクション、マイボトル。エコバッグなみの定着に向けての取り組みです。

舞台はオフィス。

マイボトルは外で使うもの。外でまとまった時間を過ごす場所といえばやはりオフィスです。ランチ、補水、気分転換と給水の機会・量が多い。つまり、ペットボトル排出の量も多い。オフィスでの給水シーンをまるごとマイボトルに置き換える!約8000人が働く赤坂インターシティAIRで〝オフィスのマイボトル化〟を推進する「Building 2 Bottle」プロジェクトが始動しました。

このプロジェクトの狙いについて、
ライフデザイン総研の畑中信二さんに聞いてみました。


___
今回の取り組みのユニークなところは?

畑中:今回の取り組みのポイントは、
使わない理由はマイボトル洗浄機で解決。20秒で簡易洗浄、除菌)
使わない理由をなくした上で、使う理由を作る。

2つです。
マイボトルを簡単に洗浄することができ、オフィスへの置きボトルが出来る上、マイボトルを持っていれば無料でコーヒーや紅茶が飲め、節約できる環境をつくることで、これまでの多くのマイボトルの取り組みのように、利用者側のSDGsの意識改革や努力を前提としない取り組みとしました。

オフィスで働く社員の方たちはマイボトルを持つことで無料でコーヒーや紅茶が飲める≒100/日で年間24,000円程度の節約が出来る。テナント企業からすると社員への福利厚生の取り組みをSDGsの取り組みとしてもみせることが出来る。オフィスを舞台に、働く人にも企業にもメリットがあるから、継続性と実効力がある取り組みとして、利用率の向上につなげることができました。

SDGsって「自分のため」で良いんだと感じて貰えるのがベストですが、まずは知らず知らずでも「環境アクション」を行っている状態にすることが、その後の行動を変えていくのかなと思います。

「マイボトルに関する調査」n=281(対象:赤坂インターシティAIR勤務)

_使わない理由
1位「ボトルを洗うのが面倒46.5%
2位「持ち運びが面倒29.3%
3位「衛生面が不安」14.2%
4位「飲料の準備が面倒5.6%

_使っている理由
1位「節約のため」34.2%
2位「保温・保冷でおいしく飲める28.5%
3位「環境に配慮」20.7%
4位「好きな飲料を飲める」8.3%

左)給水機とボトル洗浄機を併設した給湯室 右)20秒で完結。象印のボトル洗浄機

 

___結果はどうでしたか?

畑中:「給水機とボトル洗浄機を併設」したフロアではマイボトル利用者が61.1% 94.6%に増加。うち、4日以上利用する人44.3% 80.9%に増加。※洗浄機のみを設置した場合に比べ最大で4倍程度の使用頻度。これは1フロアで1日あたり500mlペットボトル50.4本分、年換算で12000本、1フロアあたりのペットボトル排出量を3割削減することに相当します。

___今後の展開は?

畑中:エコバックのように、みんながマイボトルを持っている世界を作ることを目標に、今回、ビルで行った取り組みを、City2Bottleという形でエリア単位に広げていきたいと思います。

プロジェクトの成果を藤元明氏の作品「海のバベル」で見える化。
1フロアの年間削減量相当の海洋プラスチックを用いたインスタレーション

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